早速ですが私宝島が大好きです。
私30代前半の日本フュージョンが大好きなピアノ弾きです。(宝島と生年月日が1ヶ月違いw)
この年代で宝島聞いた回数弾いた回数なら、誰にも負けない自信はありますw
そんな私が、いろんなタイプの宝島を音楽をやっているからこそわかる音楽的な見解から紹介します。
宝島とは?
宝島(TAKARAJIMA)とはTHE SQUAREの11枚目のアルバムである「S・P・O・R・T・S」に収録されている曲です。作曲者はピアノの和泉宏隆さん。1986年3月5日にリリースされすでに30年以上経ちましたが、今でも愛されています。
当時のメンバーは、
ギター 安藤正容
ピアノ 和泉宏隆
ベース 田中豊雪
ドラム 則竹裕之
(※敬称略)
であります。
ベースの田中さんはこのアルバムを期に脱退、ドラムの則竹さんはこのアルバムがスクエアデビューです。(ドラムの前任は長谷部徹さん)次回のアルバムTRUTHから須藤満さんが加入して、いわゆる黄金期に突入します。
CDが発売された後、真島俊夫さんの吹奏楽アレンジによって世の中に広まりました。
今でも吹奏楽はもちろん、スクエアのライブでは必ずと言っていいほど演奏される曲です。
吹奏楽をやっている中高生から、当時のスクエアを知る50代前後の方々まで、各世代に愛される名曲なのです。
T-SQUAREの宝島
まずは原曲です。
EWIやリリコンが響く印象の宝島で、スクエアといういえばこれという曲です。
AメロはFのキー、サビはDのキーですね。
当時はこのようなテレビでやっていたのですね。そしてこれはまだベースが田中豊雪さんの時の貴重な映像です。この頃のピアノソロはわりとこれが多いです。
1986年のライブです。これもピアノソロは上と一緒ですね。そしてこの伊東たけしさんのソロは圧巻です。5:09の反り返りが半端ないです。そして今では考えられない数のお客さんが見にきています。フュージョンでここまで盛り上がったこの時代が本当に羨ましいです。
1989年のライブです。ベースが須藤満さんに変わって、いわゆる黄金期のメンバーになりました。このEWIの音好きです。
これは本田雅人さんが演奏されているかなり貴重な宝島です。宝島は伊藤たけしさんの印象が強すぎますが、本田さんの技巧派な演奏もまたすばらしいです。
これは2000年頃です。T-SQUARE自体が、バンド形態を解消して、再スタートした頃です。正規メンバーは、安藤正容さんと伊東たけしさんとです。ベースが村上聖さんととても珍しいメンバーですね。のちに和泉さんがピアノトリオを組む時のメンバーになります。またこの頃から河野啓三さんもサポートで演奏されています。則竹さんは言うまでもなくさすがです。
これは2004年のライブで、上記と同様村上聖さんがベースをしています。この頃のEWIの音はキレがあって好みです。
これは2004年にあった伝説のライブ CASIOPEA vs THE SQUARE の時のものです。この頃から元々のテンポより遅くなってイージーリスニング感は強くなってきましたね。私の最近の宝島のイメージときたら、この辺りのものです。
これは2008年のツアーの時ですね。ほとんどのパートに複数のメンバーがいて豪華です。
ギター 安藤正容
ピアノ 和泉宏隆 河野啓三
ベース 須藤満 田中豊雪
ドラム 則竹裕之 坂東慧
(※敬称略)
吹奏楽の宝島
T-squareの宝島を一躍有名にしたのは、吹奏楽作曲家の真島俊夫さんです。真島さんが宝島を吹奏楽用にアレンジしたことによって、中高生にも親しまれ、オーメンズオブラブと並んで、吹奏楽の代表曲になりました。今でも宝島は吹奏楽の曲と思っている吹奏楽出身の方は多いのではないでしょうか。
当時宝島の吹奏楽版の楽譜はあまりの人気に品切れになる程です。
吹奏楽の宝島は原曲とキーが違い、AメロはA♭のキー、サビはFのキーです。原曲の短3度上です(カラオケのキーでいう3つ上)。
A♭のAメロがなかなかクールでかっこいいです。サビがFなのはアルトサックスなどE♭楽器が弾きやすくするために、このキーになったのでしょうか。
サビで言って、原曲が♯2つ、吹奏楽が♭1なので、3つも違えば聴いた印象は相当違いますね。
真島さんご本人が指揮をとってる貴重な映像ですね。
吹奏楽版の宝島を編曲した真島俊夫さんは2016年4月21日に亡くなられております。その追悼演奏ということで宝島が演奏されています。
トランペットの巨匠エリックミヤシロさんが演奏されています。またベース岡田治郎さんドラム菅沼孝三さんとフュージョン界のものすごい人たちがしれっと参加されてるのもポイントです。
なんと伊東たけしさんが吹奏楽バンドと一緒に演奏されています。EWIと吹奏楽のコラボは貴重ですね。
キー違うと違和感感じるはずですが、ソロする場所もいつもと違うAメロのところですが、そこをかっこよく決めるのはさすがプロですね。
こちらは本田雅人さんが吹奏楽バンドと一緒に演奏しています。普通の吹奏楽の宝島では聴けないようなすばらしいサックスソロを演奏されています。さすがですね!
ピアノトリオの宝島
作曲家の和泉宏隆さんが、2000年代中盤に精力的に活動されていたピアノトリオで、ベースの村上聖さん、ドラムの板垣正美さんで編成されていました。フュージョンと言うよりもジャズよりな印象の強いピアノトリオで非常に聴き心地が良いです。
こちらも原曲とキーが違っていて、AメロがB♭のキー、サビがGのキーです。原曲の4度上です(カラオケのキーで言う5つ上)。
サビでいって♯が1つ少なくなっただけなので、そこまで原曲と印象の違いはなく、今までのイメージで聴けるのではないでしょうか。
ピアノトリオといえばこの宝島ですね!今回はエレクトーンのサポートが入っています。このエレクトーンの方のソロが前半Bのキーなんですよね。後半B♭に戻りますが。初めて聴きました。難易度高いのにさすがですね。
これはカシオペアの向谷実さんとのセッションです。かけあいがかっこいい!そしてベースがコモブチキイチロウさん、ドラムが石川雅春さんとジャズフュージョンで大活躍のお二人です。今回は6/8拍子のワルツ調でとてもジャジーですね。
その他の宝島
他にもいろいろな宝島が存在しますので、紹介します。
JABBERLOOPという日本の4人組クラブジャズユニットも宝島をアレンジしています。
これは、吹奏楽バージョンが元ネタとなっております。
吹奏楽バージョンのイメージを残しつつもクラブジャズよりのアレンジは全く新しく斬新です。
本田雅人さんがオーケストラと共に演奏している宝島です。
これは最終的には原曲キーになるのですが、本田さんはソプラノサックスで演奏しております。初めフルートかと思うような程繊細な音で驚きました。
試聴ではサビの部分が聴けませんが、ぜひ4:02からの本田さんのソプラノサックスのサビを聴いてみてください。
こちらは現在のT-SQUAREのメンバーが過去の名曲をもう一度レコーディングしたバージョンです。こちらも非常にポップでキャッチーな作りになっています。
しかし、原曲をよく聴いたことのある方なら違和感を感じるかもしれません。
それは、ベースとスネアの入る位置です。
宝島といったら、Aメロのスラップベースのプル、サビのプルとスネアが2拍目の16分音符の裏で鳴るからこそ原曲という印象を持っています。(私だけw)
しかしこのバージョンは原曲キーではありますが、4分音符で鳴っています。それがどうにもこうにも違和感を感じる次第です。
こちらはここ最近私が一番好きなバージョンです。
普通の原曲の宝島ライブバージョンです。
上記との違いをぜひ聴いてみてください。
まとめ
今回はT-SQUAREの宝島について、いろいろな角度でお伝えしました。
フージョンバンドであれ、吹奏楽であれ、ジャズスタイルであれ、デュオであれ、どれをとっても素晴らしい曲です。
何年経っても色褪せないこの曲は本当に素敵で、私も大好きです。これからも愛し続け聞いたり弾いたりしていきます。